明洞グルメガイド|朝ごはんから屋台、ミシュランの老舗まで

明洞(명동)はソウルでいちばん有名なショッピング街ですが、食の店がぎっしり集まる街でもあります。創業80年のミシュラン掲載店が、ネオンの灯る屋台の路地や韓国のベーカリー、眺めのよいカフェと隣り合っています。このガイドでは、手早く食べられる韓国の朝ごはんから伝説的なノポ(노포、長く続く老舗の食堂)まで、明洞でおすすめのグルメを五つのテーマで紹介します。


明洞はソウルの中心部にある街で、ショッピングや美容関連の店で世界的に知られています。そして同じくらい見逃せないのは、明洞が韓国でもとりわけ店がひしめき、多彩な食を楽しめる街だということです。ところが大半の旅行者はコスメを目当てにやって来て、明洞でも指折りの名店のそばを素通りしていたことに気づかないまま帰っていきます。このガイドは、それを変えるためのものです。さっと食べられる韓国式の朝ごはんから、ミシュランに認められた老舗まで、明洞の食を五つのテーマに分けて整理しました。これで、通りすがりの観光客ではなく、地元の人のように明洞を食べ歩けるはずです。
目次
- テーマ1:明洞でおすすめの朝ごはん|手早く食べて元気に
- テーマ2:名所を望む話題のカフェ
- テーマ3:路地裏の名店と屋台のにぎわい
- テーマ4:明洞ならではの味と食のお土産
- テーマ5:ミシュランに選ばれたノポ|語り継がれる老舗
- よくある質問
明洞グルメの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 韓国語の名前(한글) | 明洞(명동)、ソウル中区 |
| どんな街 | ソウルを代表するショッピングと食の街 |
| 食の特徴 | 屋台料理、韓国式中華、老舗の麺とスープの店、韓国のベーカリー、眺めのよいカフェ |
| 代表的な店 | 明洞餃子(명동교자)、河東館(ハドングァン、하동관) |
| おすすめの楽しみ方 | 朝ごはん、屋台の軽食、手ごろな値段のミシュランの食事、食のお土産 |
| 最寄り駅 | 明洞駅(4号線)、乙支路入口駅(2号線) |
テーマ1:明洞でおすすめの朝ごはん|手早く食べて元気に
韓国の朝ごはんは、慌ただしい朝に合わせて作られています。温かくて持ち歩きやすく、甘いものより塩気のある味が中心になります。欧米の朝食がシリアルや菓子パン、卵とベーコンを主役にするのに対して、韓国の朝の定番は、ごはんの海苔巻きや鉄板で焼いたトーストサンド、ベーカリーのパンを歩きながら食べるスタイルです。明洞は、その違いを味わうのにうってつけの場所のひとつです。
- ピョンアリキンパ(병아리김밥)(英語):ひと口サイズの小さなキンパ(김밥、海苔で巻いたごはん)の店です。きれいに詰められたキンパは、歩きながら食べるのにぴったりです。明洞10ギル19-3、地下1階


- イサックトースト明洞聖堂店(이삭토스트):韓国で愛されている、鉄板で焼く「屋台のトースト」の店です。バターをぬったパンに、キャベツ入りのふんわりした卵焼き、ハム、チーズをはさみ、甘じょっぱい特製ソースで仕上げます。明洞10ギル17-1

- トゥレジュール(TOUS les JOURS/뚜레쥬르):韓国の大手ベーカリーチェーンで、この国のパン文化を存分に見せてくれます。ふわふわのミルクパンやあんパンから、美しく箱詰めされたお菓子のギフトセットまでそろっています。退渓路131、シニルビル1階


トゥレジュールは、韓国の朝の食文化に触れる格好の入り口です。トゥレジュール明洞駅店でめぐる韓国のベーカリーの朝ごはん(英語)では、何を注文すればよいかを具体的に解説しています。トーストを味わうなら、三代続く明洞ハンバーガートーストの屋台(英語)が、早起きしてでも訪れる価値のある地元の名物です。ごはんを海苔で巻いた料理が初めてなら、キム(김、韓国の焼き海苔)とキンパの食べ方(英語)のガイドで基本がわかります。

テーマ2:名所を望む話題のカフェ
カフェ文化は、現代の韓国の人づきあいに欠かせないものです。明洞の選りすぐりのカフェは、おいしいコーヒーやお茶に、心に残る眺めや空間を組み合わせています。なかでも際立つのが次の3軒で、それぞれが韓国のカフェ文化の異なる一面を映し出しています。
- パインズ(Pines/파인즈):明洞聖堂の近くにあるテラスカフェで、屋上から南山タワーを望むすばらしい眺めが楽しめます。明洞ギル73


- METCHA(맷차)(英語):石臼で挽いた抹茶と、韓国の伝統的なミルクティーで知られるカフェです。明洞芸術劇場から歩いてすぐの場所にあります。明洞9ギル17


- ザ・スポット・ファビュラス(The Spot Fabulous)(英語):旧中国大使館の近くの、歴史ある建物を使ったおしゃれなパティスリーカフェです。明洞2ギル22


この界隈の魅力は、歩いて回りやすいことです。ここで紹介した店はどれも互いに歩いて10分ほどの範囲にあるので、カフェのはしごも気軽に楽しめます。それぞれの店の詳しい情報は、明洞で雰囲気のよいカフェを集めた記事(英語)をご覧ください。
テーマ3:路地裏の名店と屋台のにぎわい
メインの買い物通りから一歩わき道に入ると、明洞の路地には、この街でいちばん本格的で、しかも手ごろな食べものが待っています。明洞のグルメ通り(명동 음식 거리)は、日が暮れるとにぎやかな夜市に変わり、ホットク(호떡)を油で焼く店や串ものを焼く店、チーズをのせたロブスターの尾をバーナーで炙る店が並びます。けれども本当の掘り出しものは、地元の人たちに何十年も愛されてきた路地の店です。

- シンセゲトッポギ(신세계 떡볶이):路地の奥に隠れたトッポギの店で、とろりと濃く、にんにくがたっぷりきいたたれで知られています。地元の人の定番の頼み方は、トッポギにコマキンパ(꼬마김밥、小さな海苔巻き)とマンドゥ(만두、韓国の餃子)を組み合わせるもので、お会計は全部で13,000ウォンほどです。明洞9ギル10


- 開花(ケファ、개화)(英語):両替店が並ぶ路地にひっそりと構える本格的な韓国式中華の店で、60年ほどにわたってチャジャンミョン(짜장면、黒い豆みその麺)を出し続けています。南大門路52-5


- 明洞栄養センター(명동 영양센터)(英語):1960年から続く、電気ロースターで焼く韓国のローストチキンの草分けです。皮がぱりっと焼けた丸鶏のローストと、サムゲタン(삼계탕、高麗人参入りの鶏のスープ)が、いまも客を引きつけています。明洞2ギル52


こうした食べ方を象徴する料理といえば、トッポギです。シンセゲトッポギのレビュー(英語)では、この路地ならではのちょっと変わったところを紹介しています。辛いトッポギのレシピ(英語)を使えば、あの味を再現することもできます。
テーマ4:明洞ならではの味と食のお土産
明洞は、韓国の食の買い物文化が光る場所でもあります。味見をしたり、あれこれつまんだり、食べもののお土産を買いそろえたりできる街です。
- ロッテ百貨店の地下フードコート(롯데백화점 지하 푸드코트):韓国のデパ地下の伝統を受け継ぐ高級な食品フロアで、上質なお惣菜や有名なベーカリー、手軽に持ち帰れるおやつがぎっしり並びます。南大門路81、地下1階


- HBAFアーモンドストア(HBAF 아몬드 스토어):韓国のお菓子のお土産を探すなら欠かせない店で、ハニーバター味からトッポギ味、わさび味まで、さまざまな味つけのアーモンドがそろいます。明洞10ギル51


- イーマート24 K-Food Lab(이마트 명동 푸드랩):インスタントラーメンやお菓子、お土産を見て回る旅行者のために、韓国の食品を選りすぐってそろえた、スーパーのような体験型の店です。退渓路136


HBAF(バフ)のフレーバーアーモンドは、韓国でいちばん贈りものに向いたお菓子といってもよいでしょう。HBAFのアーモンドの味を詳しく紹介したガイドを読めば、どの袋を持ち帰るかを決めやすくなります。
テーマ5:ミシュランに選ばれたノポ|語り継がれる老舗

「ノポ」とはどういう意味か
ノポとは、長く続く老舗の食堂のことです。何代にもわたって受け継がれている店も多く、同じ作り方や雰囲気、技を何十年も守り続けてきました。ノポは明洞の食の個性を形づくる核ともいえる存在で、そのうち2軒がミシュランガイドのビブグルマンに選ばれています。ビブグルマンは、手ごろな値段ですぐれた料理を出す店を評価する部門です。
- 明洞餃子(명동교자):1966年から続く明洞の顔ともいえる店で、2017年からはミシュランのビブグルマンにも名を連ねています。4品だけの小さな品書きの中心は、カルグクス(칼국수、鶏と豚の濃いスープに包丁で切った麺を入れ、小さなマンドゥをのせたもの)、ふっくらとしたマンドゥ、そしてにんにくが強烈にきいた熟成キムチです。明洞10ギル29


- 河東館(하동관):1939年から続く牛のスープの名店で、ミシュランのビブグルマンにも選ばれています。看板料理のコムタン(곰탕、牛肉のスープ)は、手でたたいて作った真鍮の器に盛られ、ごはんの上に牛のバラ肉と胃袋がのった、澄んだうまみのあるスープで出てきます。添えられるのは、ぴりっとしたカクテキ(깍두기、角切りだいこんのキムチ)です。河東館は午前7時に開店し、スープがなくなりしだい閉店します。明洞9ギル12


河東館は1939年から、ほぼ同じ一杯のコムタンを出し続けていて、ミシュランガイドもその揺るぎない味の安定ぶりを高く評価しています。この2軒が示しているのは、こんな真実です。明洞でとびきりおいしい食事のなかには、流行りのカフェでコーヒーとケーキを頼むより安く食べられるものがあるのです。それぞれの店の詳しい物語は、明洞餃子のミシュランのカルグクスと河東館の80年続く牛のスープ(英語)を掘り下げた記事で読めます。
よくある質問
明洞はどんな食べもので知られていますか? 明洞は、ホットクやトッポギ、チーズをのせて焼いたロブスターといった屋台料理と、カルグクスの明洞餃子やコムタンの河東館といった老舗で知られています。明洞にはほかにも、韓国のベーカリーや韓国式中華の麺料理、ローストチキン、眺めのよいカフェがあり、どれも歩いて回れるコンパクトな範囲に集まっています。

明洞にミシュランに選ばれた店はありますか? はい。明洞餃子と河東館は、どちらもミシュランガイドのビブグルマンに選ばれています。ビブグルマンは、質の高い料理を手ごろな値段で出す店に与えられる評価です。どちらの店も、ひととおりの食事が1人20,000ウォン未満で済むことが多く、ソウルでもとりわけ気軽に訪れられるミシュラン掲載店です。

韓国の朝ごはんはどのようなものですか? 韓国の朝ごはんは、甘いものより、温かくて塩気のあるものが一般的です。明洞で手早く食べられる定番には、キンパ(ごはんを海苔で巻いたもの)や、卵とキャベツを使った鉄板焼きの屋台のトースト、ベーカリーのパンがあります。シリアルや菓子パンが中心の欧米の朝食とは対照的です。

明洞で食事を楽しむなら、いつ訪れるのがよいですか? 明洞で朝ごはんの屋台や、河東館のような老舗のスープの店を訪れるなら、朝がいちばんです。こうした店は朝早くから開き、午後には売り切れてしまいます。屋台の夜市を楽しむなら夜がおすすめで、メインのグルメ通りに屋台がずらりと並び、明洞がいちばんにぎわう時間帯です。

明洞を食べ歩きで味わいつくす

明洞は、店の表構えの向こうまで目を向ける旅行者を楽しませてくれる街です。歩いて回れる数ブロックのなかで、バターの香る屋台のトーストで一日を始め、大聖堂を眺めながら抹茶を味わい、サンドイッチほどの値段でミシュラン掲載店の麺をすすり、ハニーバターアーモンドをひと袋お土産に持ち帰れます。老舗と流行、手ごろさと洗練がすぐ隣り合う、その幅の広さこそが、明洞をソウル屈指の食の交差点にしているのです。

このガイドを、明洞のおすすめグルメをめぐる地図として使ってください。リンク先のレビューでは、それぞれの店のメニューや値段、知っておきたいコツを紹介しています。あなたなら、どのテーマから始めますか?屋台の路地でしょうか、それともミシュランに選ばれたノポでしょうか?明洞のお気に入りの店を、下のコメント欄でぜひ教えてください。ソウル旅行を計画している人にも、このガイドをシェアしてください。



