韓国料理の豚肉ガイド|部位の違いと定番料理、選び方・保存まで
韓国料理で使う豚肉を、サムギョプサルやモクサル、ハンジョンサルなど部位ごとに紹介。ポッサムやチェユクポックムといった定番料理、おいしさの理由と栄養、選び方と保存まで解説します。

韓国料理の豚肉テジコギ(돼지고기)|伝統料理から現代の料理までの完全ガイド
目次
- 韓国料理の豚肉を知る|たんぱく源以上の存在
- 韓国料理と豚肉の歩み
- 知っておきたい韓国式の豚肉の部位
- 韓国を代表する豚肉料理
- 韓国の豚肉料理は、なぜこれほど味わい深いのか?
- 韓国料理で食べる豚肉の栄養と利点
- 韓国料理に使う豚肉の保存と下ごしらえ
- よくある質問
韓国料理の豚肉を知る|たんぱく源以上の存在

韓国の食文化で豚肉が占める位置は特別で、単なるたんぱく源という役割をはるかに超えています。豚肉が表しているのは、お祝いと人と人とのつながり、そして濃厚な味わいを新鮮な野菜や発酵した付け合わせで整える、韓国ならではの工夫です。
韓国料理で豚肉が重宝されるのは、さまざまな調理法に応じて姿を変える、使い道の広さがあるからです。同じ豚バラ肉でも、焼けば表面がカリッと香ばしく色づいたサムギョプサル(삼겹살)に、香味野菜と一緒にやさしく煮込めば、口の中でとろけるようなポッサム(보쌈、ゆでた豚肉を葉野菜で包んで味わう韓国の料理)になります。この柔軟さのおかげで、韓国の豚肉料理は家庭で料理をする人にも取り組みやすく、それでいてプロの料理人が腕前を発揮する余地もあります。

韓国での豚肉の食べ方では、添えものも大切にされています。韓国の豚肉料理が、それだけで出てくることはありません。ずらりと並ぶパンチャン(반찬、韓国の副菜)(英語)、肉を包むための新鮮なレタスやえごまの葉、そして、ひと口ひと口を五感で味わい尽くせるものにしてくれるサムジャン(쌈장、葉野菜で包むときに添える韓国のつけだれ)のような調味料に囲まれて出てくるのです。
韓国料理と豚肉の歩み

韓国料理における豚肉の歩みには、朝鮮半島で起きた文化と経済の大きな移り変わりが映し出されています。1980年代まで、韓国の人びとが伝統的に好んだ肉は牛肉でしたが、牛はおもに農作業用とされていました。この時期、政府の政策が牛肉に代わるものとして豚肉の消費を奨励し、それを受けて大企業が大規模な養豚事業を始めました。
1990年代は、韓国で豚肉を食べる文化の転機となりました。韓国の飲酒文化の広がりとともに、サムギョプサルのような料理の人気がますます高まり、豚バラ肉は、手ごろでありながら満足感のある、ソジュ(소주、韓国の蒸留酒)やビールのお供として存在感を増していきました。1998年の金融危機は、この流れをさらに加速させました。韓国の人びとが、質や人とのつながりを犠牲にせずに、みんなで囲む食事を安く楽しめる方法を求めたからです。

キムジャン(김장)(英語)、つまり韓国で毎年キムチ(김치、韓国の発酵漬物)をまとめて漬ける時期に豚肉を食べる習わしは、何世代も前から続いています。冬に備えて大量のキムチを漬ける長い日々を過ごしたあと、家族は自分たちと手伝ってくれた人たちへのごほうびとして、塩漬けにしたばかりの白菜の葉で、やわらかくゆでた豚肉を包んで食べたものでした。この習わしから発展したのが、いまも韓国で心がほっとする料理の定番として愛されているポッサムです。
知っておきたい韓国式の豚肉の部位
韓国式の豚肉の部位を知っておくと、より本場らしい料理が作れるうえ、韓国焼肉店でも上手に注文できるようになります。部位ごとに食感と風味がはっきりと異なり、それぞれに合う料理があります。
サムギョプサル(삼겹살、豚バラ肉)

韓国で食べる豚肉の主役といえば、文句なしにサムギョプサルです。サムギョプサルは文字どおり「三層の肉」を意味し、豚バラ肉に見られる、脂と赤身が交互に重なった特徴的な層を指しています。豚バラ肉はロースの下にあたる腹の部分からとれ、ふつうは5番目か6番目のあばら骨から後ろ脚までの範囲です。韓国の市場では厚さもさまざまにそろい、数秒で火が通る紙のように薄い切り身から、しっかりと焼き目がつきながらもジューシーさを保つ厚切りまで選べます。
モクサル(목살、豚の首から肩にかけての肉)

モクサルは、豚の首から肩にかけての部分からとれる、美しい霜降りの肉です。アメリカの精肉用語でいうボストンバットに相当します。豚バラ肉より脂は少ないものの、全体に霜降りがしっかり入っているので、モクサルはぜいたくな味わいと脂を控えた食べ方を両立できる部位です。モクサルは、焼いて食べる料理にも、ヤンニョムテジカルビ(양념돼지갈비、たれに漬け込んだテジカルビ)のような下味をつける料理にも使われます。
テジカルビ(돼지갈비、豚のあばら肉)

韓国式のテジカルビは、ふつう肉を切り開いてから、甘じょっぱいたれに漬け込みます。テジカルビのたれには、コチュジャン(고추장、韓国の甘辛い発酵調味料)、しょうゆ、にんにく、しょうが、そして肉をやわらかくするための韓国の梨やりんごが入ります。焼くと縁はこんがりとあめ色に色づき、中はジューシーなままです。変化を楽しめるよう、あばら肉とモクサルを組み合わせて出す店もあります。
ハンジョンサル(항정살、豚の頬からあごにかけての肉)

豚の頬からあごにかけての部分からとれる高級な部位のハンジョンサルは、韓国料理でもとりわけ珍重される豚肉のひとつです。豚1頭からとれるハンジョンサルは約200グラムしかなく、サムギョプサルやモクサルよりもずっと希少です。食感はこりこりとして弾力があり、豚肉らしい風味がより濃く、力強く感じられます。
オギョプサル(오겹살、五層の豚バラ肉)

オギョプサルはサムギョプサルに似ていますが、皮つきである点が異なります。そのぶん食感に変化が加わり、豚肉の風味もいっそう深くなります。名前は「五層の肉」という意味で、皮をもうひとつの層として数えています。上手に焼くと皮はパリッと仕上がり、脂は溶け出してなめらかなコクに変わります。
韓国を代表する豚肉料理
韓国料理には、手早く作る炒めものから、じっくり煮込む手の込んだ名物料理まで、豚肉を使った料理が数えきれないほどあります。ここで紹介する料理には、豚肉の使い道の広さと、力強い味を調和させる韓国の料理の巧みさが表れています。
サムギョプサルグイ(삼겹살구이、焼いた豚バラ肉)

韓国の豚肉料理のなかでも代表格といえるのが焼いたサムギョプサルで、韓国焼肉の文化の中心になっています。新鮮な豚バラ肉の厚切りを卓上のグリルでじゅうじゅうと焼き、脂が溶け出して縁がきつね色にカリッとなるまで火を通します。食べるときは、焼けた肉をサムジャンや薄切りのにんにく、ねぎのあえもの、ときにはキムチひと切れと一緒に、レタスやえごまの葉で包みます。そうしてできあがるのが、味と食感がひと口にまとまった完璧な包みです。韓国では、三つの層にちなんだ3月3日を「サムギョプサルの日」として祝うほどです。
ポッサム(보쌈、ゆで豚の包み料理)

ポッサムは、韓国の豚肉料理のやさしい一面を表す料理です。豚バラ肉や肩肉を、テンジャン(된장、大豆を発酵させて作る韓国の調味料)やしょうが、にんにく、ときにはコーヒーやビールといった材料を入れた風味豊かな煮汁で、豚肉の気になるにおいを消しながらゆっくり煮込みます。こうして仕上がった肉は驚くほどやわらかく、舌の上でとろけるほどです。軽く塩をした白菜(英語)、大根の辛いあえもの、エビの塩辛を添えて出されるポッサムは、シンプルにゆでるだけで、とびきり深い味わいが生まれることを教えてくれます。
チェユクポックム(제육볶음、豚肉の辛い炒めもの)

ふだんの食卓で愛されているチェユクポックムは、薄切りにした豚の肩肉やバラ肉を、コチュジャンをベースにした辛いたれで炒めたものです。たれにはふつう、コチュカル(고춧가루、韓国の粉唐辛子)、しょうゆ、にんにく、しょうが、ごま油が入り、肉のひと切れひと切れにつややかにからみつきます。チェユクポックムは強火で手早く炒めるので、豚肉はやわらかさを保ちながら、ほんのりと焼き色がつきます。ごはんと一緒に出され、レタスの葉で包んで食べるのが一般的です。
キムチチゲ(김치찌개、豚肉入りのキムチの鍋料理)

脂ののった豚バラ肉と、熟成して酸味の出たキムチを合わせると、韓国でもっとも愛されている、ほっとする料理のひとつができあがります。発酵した野菜が酸味のある奥行きを与え、ぐつぐつと煮え立つスープには豚の脂がコクを加えます。韓国のたいていの家庭にとって、キムチチゲは定番の家庭料理で、週に何度も夕食に並ぶことも珍しくありません。いちばんおいしいのは、時間をかけて複雑でくせのある風味が育った、よく発酵したキムチを使ったときです。
テジカルビチム(돼지갈비찜、豚のあばら肉の煮込み)

しょうゆで煮込むテジカルビチムでは、豚のあばら肉を、じゃがいもやにんじん、甘じょっぱいたれと一緒に弱火でじっくり煮て、骨からほろりと外れるほどやわらかくします。煮汁は煮詰まるにつれてあめ色になり、ひと切れごとにつややかにからみます。手早く焼いて食べるカルビとは違い、待ったぶんだけ、深くこなれた味わいが楽しめる料理です。
カムジャタン(감자탕、豚の骨のスープ)
この食べごたえのあるスープの名前の由来は、カムジャ(감자)と呼ばれるじゃがいもではなく、スープの土台となる豚の首の骨です。一部の方言では、この骨もカムジャと呼ばれます。白く濁った辛いスープは、豚の骨を長い時間煮込んでとり、そこにコチュカルとえごまの種で味をつけます。カムジャタンは寒い日の心温まる料理として、またお酒を飲んだあとに元気を取り戻す食事として、うってつけだと考えられています。
韓国の豚肉料理は、なぜこれほど味わい深いのか?
漬けだれと調味料の役割

韓国の豚肉料理ならではの味わいは、念入りにバランスをとった漬けだれと調味料から生まれます。伝統的にしょうゆベースのたれを使う牛肉のプルコギ(불고기)とは違い、豚肉料理には、肉本来のコクを引き立てるコチュジャンベースのたれがよく使われます。豚肉料理には生のにんにくとしょうがもたっぷり使われ、風味を高めると同時に臭みを消す助けにもなるという、二つの役目を果たします。
漬けだれに果物、とくに韓国の梨やりんご、キウイを使うのは、酵素の働きで肉をやわらかくする仕組みへの深い理解の表れです。これらの果物に含まれる天然のたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)が、肉をぐずぐずにすることなく、かたい筋線維をほぐしてくれます。
発酵調味料
韓国の発酵食品の伝統は、豚肉料理に添える調味料にも受け継がれています。コチュジャン(英語)は、何か月にもわたる発酵で育まれた、複雑な辛みと甘みをもたらします。テンジャンは、煮汁やつけだれに、土を思わせる素朴なうまみの深みを加えます。こうした発酵調味料が生み出す複雑な味わいには、単純なソースではとても太刀打ちできません。
調理の技
韓国の料理人は、豚肉のよさを最大限に引き出すために、決まった技を使い分けます。焼く料理では、強火で短時間焼くことで、肉汁が保たれやすく、表面にこんがりと焼き色がつきます。ポッサムのようなゆでる料理では、静かに煮たあと煮汁に浸したまま休ませることで、肉に味がしみこみ、驚くほどしっとりと仕上がります。
韓国料理で食べる豚肉の栄養と利点

豚肉は、満足感のある味と食感に加えて、豊富な栄養も備えています。こうした利点を知ると、韓国の豚肉料理が何世代にもわたって日々の食事の定番であり続けてきた理由が見えてきます。
ビタミンB1(チアミン)のすぐれた供給源
豚肉は、自然界でもっとも豊富なチアミンの供給源のひとつとして際立っており、ビタミンB1を鶏肉の2〜3倍、牛肉の5〜10倍も含んでいます。豚ロース肉100グラムで、1日の推奨摂取量の約70〜75%がとれます。チアミンはエネルギー代謝で重要な役割を担い、炭水化物を、筋肉や脳の働きに使えるエネルギー源へと変える手助けをします。こうした栄養の特徴は、キムジャン(英語)の時期にゆでた豚肉をふるまう韓国の伝統的な習わしを説明する手がかりにもなります。キムチ作りで疲れ果てた日々のあと、ビタミンB1は働き手たちが元気を取り戻す助けになったのです。
必須アミノ酸をすべて含むたんぱく質
豚肉は、すべての必須アミノ酸を、人の体が効率よく利用できる割合で含んでいます。たんぱく質と脂肪の比率は部位によって異なるため、食べる人は自分の栄養の目標に合った料理を選べます。豚ヒレ肉のような脂の少ない部位はたんぱく質の密度が目を見はるほど高く、豚バラ肉のような脂の多い部位は、脂肪分ならではの利点もあわせ持っています。
ビタミンB群
豚肉には、チアミンのほかにも、リボフラビン(B2)、ナイアシン(B3)、ビタミンB6、ビタミンB12など、さまざまなビタミンB群が含まれています。これらのビタミンは、代謝や神経の働き、赤血球づくりを支えています。豚バラ肉4オンスで、1日に必要なチアミンの約37%、ナイアシンの33%、ビタミンB12の40%近くがとれます。
含まれるミネラル

豚肉には、免疫の働きと傷の治りを支える亜鉛、血液中で酸素を運ぶ鉄、抗酸化作用で体を守るセレンといった、大切なミネラルが含まれています。豚肉の鉄は、体に利用されやすいヘム鉄の形をとっているため、植物性の食品に含まれる鉄よりも吸収されやすいのが特徴です。
韓国式の食べ方がもたらす栄養のバランス
韓国の伝統的な豚肉の食べ方は、栄養面の利点を最大限に生かしながら、考えられるマイナス面を小さく抑えます。焼いた肉を新鮮なレタスやえごまの葉で包めば、食物繊維とビタミンが加わります。一緒に出される発酵させた野菜やキムチは、プロバイオティクスとさらなる栄養をもたらします。一般的な豚肉料理に入るにんにく、しょうが、青ねぎは、抗菌作用や抗炎症作用をもつ成分を加えます。
韓国料理に使う豚肉の保存と下ごしらえ
質のよい豚肉の選び方
韓国の豚肉料理に使う肉を買うときは、新鮮なピンクがかった赤い色で、においの少ないものを選びましょう。サムギョプサルなら、脂と肉の層がはっきり見えるものを選びます。脂は黄色ではなく、白く見えるのが目安です。モクサルなら、肉全体に霜降りが均一に入っているものを探しましょう。
韓国の市場では、韓国焼肉用にあらかじめ切った豚バラ肉が、さまざまな厚さで売られていることがよくあります。ポッサムなどのゆでる料理には、加熱しても水分を保ちやすい大きめの塊のほうが向いています。
保存の目安

生の豚肉は、きちんと保存すれば冷蔵庫で3〜5日もちます。長く保存するなら、豚肉を密閉できる包装に入れて冷凍すると、最長6か月もちます。サムギョプサル用の豚バラ肉を冷凍する場合、半冷凍の肉をあえて好む料理人もいます。切りやすく、焼いたときに縁がよりカリッと仕上がるからです。
たれに漬けた豚肉は、調理の前に最長24時間、冷蔵庫に置いておけます。漬け込む時間を長くとると味が奥までしみこみ、そのあいだも、果物を使ったたれに含まれる酵素が肉をやわらかくし続けます。
下ごしらえの基本
焼く料理では、冷蔵庫から出した肉を、調理の前に15〜20分ほど置いて室温に戻します。こうすると、全体にむらなく火が通ります。焼く前に表面の水気をふき取っておくと、焼き色がきれいにつきます。

ポッサムのようなゆでる料理では、香味野菜を入れて水から火にかけ、沸騰させます。ゆっくりと温度を上げていくと、煮ているあいだじゅう、風味が全体にしみわたりやすくなります。
よくある質問
韓国で食べる豚バラ肉は、欧米のベーコンと何が違うのですか?
どちらも同じ部位からとれますが、韓国のサムギョプサルは生のまま出されて食卓で焼かれるのに対し、ベーコンは塩漬けと燻製を経ています。サムギョプサルは豚バラ肉本来の風味を生かし、その味を引き立てるのは焼き方と添える調味料だけです。また、韓国式の厚切りは食感も違い、ベーコンのように全体が均一にカリカリになるのではなく、外はカリッと、中はやわらかくジューシーになります。
サムギョプサルの代わりに、ほかの部位の豚肉を使えますか?
モクサル(豚の首まわりの肉)は、焼いたときの性質がサムギョプサルに近く、脂の少ない代わりの部位になります。脂の多さを避けたい人には、薄切りにした豚の肩肉もそれなりに合いますが、サムギョプサルのような濃厚な口当たりにはなりません。ポッサムを作るなら、豚の肩肉はコラーゲンを多く含むため、むしろとてもよく合います。
韓国の豚肉料理はどのくらい辛いのですか?

辛さは料理によって大きく異なります。味つけをせずに焼いただけのサムギョプサルには、もともと辛さがありません。辛みが加わるのは、コチュジャンなどの調味料を好みでつけたときだけです。チェユクポックムなど、たれに漬けて作る料理はふつうほどよい辛さですが、コチュカルやコチュジャンの量を減らせば調整できます。韓国の飲食店の多くは、頼めば辛さの好みに応じてくれます。
韓国の豚肉料理には、どんな飲みものが合いますか?
韓国の人びとは昔から、豚肉料理をソジュ(소주、韓国の透明な蒸留酒)や韓国のビールと一緒に楽しんできました。アルコールが肉の脂っこさを和らげ、力強い風味を引き立てます。お酒を飲まない場合は、ポリチャ(보리차、麦茶)や冷たい水がよく合います。食事の締めくくりには、口直しにさわやかなネンミョン(냉면、そば粉の冷たい麺)を一杯食べることもよくあります。
韓国の豚肉料理を家庭の台所へ
韓国の豚肉料理は、家庭で料理をする人でも気軽に始められる一方で、どこまでも探究していける奥の深さもあります。手始めにシンプルなサムギョプサルの夕食を用意するなら、必要な道具はわずかです。よいフライパンか持ち運べるグリル、質のよい豚バラ肉、そして新鮮な野菜と調味料をいろいろそろえるだけです。そこから、韓国の豚肉料理の世界が広がっていきます。忙しい平日の夜には食べごたえのあるチェユクポックム、人が集まる日には見栄えのするポッサム、温かくて滋養のあるものがほしいときにはほっとするキムチチゲ、といった具合です。
韓国の豚肉料理の魅力は、そのバランスにあります。濃厚な肉には新鮮な野菜が、力強い味つけにはくせのないごはんが釣り合いをとり、みんなで囲む食卓が、食べることを人とのつながりに変えてくれます。韓国焼肉のごちそうのためにグリルに火を入れるときも、キムチチゲの鍋をことこと煮込むときも、韓国の豚肉料理は、アジアでもとりわけ満ち足りた気持ちになれる、文化的に豊かな食の伝統のひとつを味わわせてくれます。
さらに本格的な韓国の味を楽しんでみませんか。ゆで豚のポッサムのレシピ(英語)や、韓国の豚肉料理に欠かせないパンチャンもご覧ください。
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