韓国の小麦粉の種類と使い分け|強力粉・中力粉・薄力粉の違い
韓国の小麦粉は主に、パン用の強力粉、万能に使える中力粉、お菓子用の薄力粉の3種類。チヂミや麺など料理に合う粉の選び方、西洋の小麦粉で代用するときの目安、保存のコツまで解説します。

韓国の小麦粉の完全ガイド|種類と使い方、伝統料理

韓国の小麦粉の種類と昔ながらの使い方、本場のレシピを紹介します。パン用の強力粉(강력분)、幅広い料理に使える中力粉(중력분)、ケーキ用の薄力粉(박력분)を知って、家庭で作る韓国料理を思いどおりに仕上げましょう。
韓国の小麦粉(英語)は、カリッと焼いたホットク(호떡)から具だくさんのカルグクス(칼국수)まで、数えきれないほど愛される料理の土台です。韓国の小麦粉ならではの特徴を知ると、本場の家庭料理への扉が開き、韓国でとりわけ大切にされてきたほっとする料理の奥にある、繊細な技のすばらしさもわかるようになります。
目次
- 韓国の小麦粉の種類を知る
- 韓国の小麦粉ならではの特徴は何ですか?
- 小麦粉を使う韓国の伝統料理
- 栄養成分と健康面での利点
- 料理に合った韓国の小麦粉の選び方
- 買える場所と保存のコツ
韓国の小麦粉の種類を知る
韓国の小麦粉には、主に3つの種類があります。パンづくりには強力粉、多目的な小麦粉としては中力粉、クッキーやケーキづくりには薄力粉を使います。韓国の小麦粉は種類ごとにたんぱく質の含有量が異なり、その違いが食感や料理の仕上がりを大きく左右します。

強力粉(강력분、パン用の小麦粉):
- たんぱく質の含有量:13%以上
- パンやピザ生地、もちもちした麺に最適
- 強いグルテンの網目を作り、形のしっかりしたパンや焼き菓子に向く
中力粉(중력분、多目的に使える小麦粉):
- たんぱく質の含有量:9〜11%ほど
- 韓国料理ではいちばん使い道が広い
- チヂミや麺、ふだんの料理に最適
薄力粉(박력분、ケーキ用の小麦粉):

- たんぱく質の含有量が少なめで、やわらかく仕上がる
- ケーキやクッキー、繊細な焼き菓子にいちばん向く
- より軽く、ほろっとくずれやすい食感になる
韓国の小麦粉ならではの特徴は何ですか?
韓国の小麦粉は、たんぱく質を多く含む際立って硬質な小麦粉で、韓国料理を特徴づける独特の食感を生み出します。韓国のチヂミが、薄いのに中はもちもち、外はカリッとした、いくつもの食感をあわせもつのは、まさにこの小麦粉ならではのたんぱく質の組成によるものです。
主な違いは、次のとおりです。
たんぱく質の構造:韓国の小麦粉のたんぱく質の含有量は、生地のまとまり方に直接影響し、韓国のチヂミならではの、もちもち感とカリッとした歯ざわりが合わさった食感を生み出します。
加工の方法:韓国の小麦粉は特定の製粉工程を経て作られ、伝統料理に欠かせないいくつかの特性が保たれます。
地域への適応:本場の韓国のチヂミを作るには、オールパーパスフラワー(多目的用の小麦粉)、ケーキフラワー(ケーキ用の小麦粉)、ペストリーフラワー(菓子用の小麦粉)では代用できません。本場の韓国の小麦粉が必要です。
小麦粉を使う韓国の伝統料理
小麦粉で作る韓国料理のなかで、とくに人気があるのは何ですか?
多くの人に愛される数々の韓国料理から、小麦粉の多彩な使い道がうかがえます。
ホットク(호떡)|韓国の甘いパンケーキ

ホットクは、小麦粉の生地の中に砂糖のシロップが入ったパンケーキで、韓国でとりわけ人気のある屋台のおやつのひとつです。生地は小麦粉、水、牛乳、砂糖、イーストで作り、甘い具を包みます。
文化的な意味:ホットクは清の時代の中国で生まれ、19世紀に中国の商人によって初めて韓国に伝えられました。
パジョン(파전)(英語)|ねぎが主役のチヂミ

パジョンの主役はねぎで、エビやイカ、カキ、クラム(食用の二枚貝)、ムール貝などの魚介が入ることもよくあります。中力粉の代わりに薄力粉を使うと、より軽く、カリッとした食感になります。
カルグクス(칼국수)(英語)|包丁で切った手打ち麺のスープ



カルグクスは、小麦粉で手打ちして包丁で切った麺を、スープやほかの具とともに大きな器に盛った料理です。カルグクスという名前は直訳すると「包丁の麺」で、小麦粉と水、塩で作った生地を包丁で切る、手打ちの麺を指しています。
歴史的な背景:12世紀には、小麦粉は中国から輸入されていてとても高価だったため、麺は特別な日にしか食べられませんでした。
韓国の人は、季節ごとに小麦粉をどう使い分けているのですか?
韓国の小麦粉の使い方は、季節によって変わります。
夏の料理:カルグクスは昔から季節の食べものとされ、冷たい麺料理とともに、夏にいちばんよく食べられています。
冬のぬくもり:ホットクは体を温めてくれる屋台の食べものとして、冬にとくに人気があります。
一年中の定番:パジョンや日々の麺料理は、季節を問わず親しまれています。
栄養成分と健康面での利点
韓国の小麦粉には、どんな栄養面の利点がありますか?

韓国の小麦粉には、健康全般を支えるのに欠かせない栄養素が含まれています。

韓国の小麦粉100gあたり:
- エネルギー:約364kcal
- 炭水化物:約76g
- たんぱく質:9〜13g(種類による)
- 脂質:約1g
- 食物繊維:約2.7g
- ビタミンB群(チアミン、ナイアシン、葉酸)が豊富
- 鉄分やマグネシウムなどのミネラルを含む
健康面での利点:

- 持続するエネルギー:複合炭水化物が、エネルギーを安定して供給します。
- たんぱく質:筋肉の維持と成長を支えます。
- ビタミンB群:神経系のはたらきと代謝に欠かせません。
- 鉄分:貧血の予防に役立ち、酸素の運搬を支えます。
消化について:韓国の小麦粉は独特のたんぱく質構造をもつため、加工度の高い西洋の小麦粉に比べて、人によっては消化しやすい場合があります。
料理に合った韓国の小麦粉の選び方
料理ごとに、どの韓国の小麦粉を使えばよいですか?
料理に合った種類の小麦粉を選べば、本場どおりの仕上がりになります。

パンやピザには:グルテンをしっかり形成させるため、たんぱく質の多い強力粉(강력분)を選びます。
チヂミやふだんの料理には:伝統的な韓国料理のレシピのほとんどには、中力粉(중력분)がいちばん合います。
ケーキやクッキーには:薄力粉(박력분)を使うと、やわらかく繊細な食感になります。
麺には:韓国のプロの料理人は、麺を打つとき、小麦粉にでんぷんを加えることがよくあります。そうすると、ふやけにくく、コシがあってもちもちした麺になります。
韓国の小麦粉の代わりに、西洋の小麦粉は使えますか?
韓国のペクソル(백설)の小麦粉とアメリカのキングアーサー(King Arthur)の小麦粉を比べた実験では、小麦の規格や加工の違いによって、キングアーサーの小麦粉のほうが風味にすぐれることが示されています。とはいえ、ペクソルの小麦粉も十分に使えますが、風味や食感を引き立てるには、ほかの材料を足す必要があるかもしれません。
代用の目安:
- 韓国の強力粉にいちばん近い代用品として、ブレッドフラワー(パン用の小麦粉)を使います。
- ほとんどのレシピでは、オールパーパスフラワーで韓国の中力粉を代用できます。
- ケーキフラワーは、韓国の薄力粉の代わりとして十分に使えます。
- 本場の韓国のチヂミには、昔ながらの韓国の小麦粉を使うと、いくつもの食感が重なる最高の仕上がりになります。
買える場所と保存のコツ

本場の韓国の小麦粉は、どこで手に入りますか?
韓国食材店:ペクソル(백설)、Daehan Flour、CJ CheilJedangといった小麦粉のブランドを探してみましょう。
オンラインショップ:多くのオンラインショップで、本場の韓国の小麦粉が1kgから2.5kgの袋まで、さまざまな容量で売られています。
アジア食材店:品ぞろえのよいアジア食材店の多くは、韓国の小麦粉を少なくとも1種類は置いています。
韓国の小麦粉は、どう保存すればよいですか?
保存の基本:
- 小麦粉は密閉容器に入れ、涼しく乾いた場所で保存します。
- 小麦粉を冷蔵すれば、さらに長く鮮度を保てます(最長12か月)。
- 湿気は傷みの原因になるので、避けるようにします。
- 2.5kgの大袋は1kgの袋と値段の差がほとんどなく、そのぶんお得です。
鮮度の見分け方:
- 新鮮な小麦粉は、くせのない、ほのかに甘いにおいがします。
- かび臭いにおいや酸っぱいにおいがする小麦粉は避けます。
- 虫がついた形跡がないかも確かめます。
文化的な意味といまの使われ方
韓国の小麦粉は単なる食材以上の存在で、何世紀にもわたる料理の発展と文化の交流を体現しています。韓国の文化では長い麺が長寿の象徴とされ、長く豊かな人生への願いを込めて、誕生日やお祝いの席でよく食べられます。
伝統的な行事:
- チャンチグクス(잔치국수、祝いの席で出す麺)は、結婚式やお祝いごとでふるまわれます。韓国では、「いつチャンチグクスを食べさせてくれるの?」というくだけた言い回しが「いつ結婚するの?」という意味で使われます。
- 長く途切れずにつながる麺の形は、長寿や末永く続く結婚生活と結びつけられています。
現代の工夫:いまの韓国で家庭料理を作る人たちは、伝統の技と現代の手軽さを組み合わせています。本場の風味と食感を大切にしながら、手早くすませたい夕食やおやつ、パーティーのために、チヂミ用のミックス粉を常備していることもよくあります。
ホットクからカルグクスまで|ほっとする味を支える小麦粉
韓国の小麦粉は、心を温め、家族を結びつける、数えきれないほどのほっとする料理の土台です。韓国の小麦粉の種類と使い方を知ると、冬の街角で味わう甘いホットクのごほうびから、手づくりのカルグクスをすする満足感まで、本場の食の体験への扉が開きます。

初めて韓国料理に挑戦する人も、伝統の技を極めたい人も、ふさわしい韓国の小麦粉を選べば、仕上がりがまったく違ってきます。韓国の小麦粉ならではのたんぱく質の含有量と加工方法が生み出す食感は、一般的な西洋の小麦粉ではどうしても再現できません。
韓国料理づくりを始めてみませんか?まずは本場の韓国の小麦粉を使って、何世代にもわたって韓国の家族を喜ばせてきた、本物の風味と食感を味わってください。この豊かな食の伝統を大切にした上質な食材を選べば、舌も、そしてご家族も、きっと満足してくれるはずです。
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